これから和太鼓を始めたい、始めたばかりでわからないという方からよく寄せられる質問にお答えしています。
もっと詳しく教えて欲しいという方はお問合わせフォームから質問をお寄せください。

 



Q.1 どんな場所で練習したらいいの?

 練習場所はどこのチームでも悩んでいることです。何しろ和太鼓は、1kmくらいは音が聞こえるのですから。和太鼓の音が外に出ないような施設は、どこに行ってもほとんどありません。地方では山の上とか、都心部では公共の音楽室、あるいはホールなどで思いきりたたけるところがある、といった具合です。又、夜遅くなったら毛布を掛けたりとか、タイヤにガムテープを巻いて太鼓の代わりをするとか、皆、いろいろの工夫をしています。

Q.2 和太鼓の定義とは?

 誰もが求めているにもかかわらず、誰もが模索している命題なのですが、まつり工房では、和太鼓は、日本の風土、言語、労働、と、日本人がその中から長い間培ってきた他の国にはない個性が培われてきたと思っています。その歴史の重みと、今いる私たちの感性を思いっきり表現した時、おのずと、和太鼓の和の表現が出てくるのではないでしょうか。


Q.3 太鼓はどのくらい古い楽器?

 人間が生まれて、初めて作ったのは打楽器であったと思います。つまり太鼓が人間の歴史が始まってからあるので、数百万年の歴史があるのでしょう。しかし現在の長胴太鼓のような形が日本で用いられるようになったのは、中国大陸から入って、江戸時代中期に広がったものです。

Q.4 太鼓の曲にも著作権はあるの?

 あります。しかし著作権は、所有者が儲けるためにあるのではなく、良いものを多くの人に楽しんでもらうために、より能力のあるつくり手を育てよう、という趣旨で施行されています。この趣旨を取り違えてはいけません。つくった人の能力、努力を尊重することは、演奏者のマナーとして最低限必要なものです。まつり工房で作曲したものは、作曲者を明示していただくことを条件に自由に使ってもらっています。太鼓の世界では通 常の音楽ほど著作権が確立されていない世界ですが、今後、上記の趣旨で著作権を確立していく必要があるでしょう。


Q.5 全員未経験者。 半年後の商店街のイベントに間に合いますか?

 初心者が一番簡単な曲で(まつり工房の)、人前で何とか見せられるようになるには最低5時間くらい練習が必要です。でも、一生懸命練習しないとダメだよ。

Q.6 太鼓には、どうして種類の違いや音の違いがあるの?

 長胴太鼓、締太鼓、大締め太鼓、桶胴太鼓とそれぞれ、音の高低、音色に違いがあります。様々な音程と音色を使うことで、より重層的な演奏が可能になります。そしてもう一つ、値段の違いがあります。一つ一つじっくり聞いてみれば、少しずつその違いがわかってきますよ。


Q.7 太鼓は個人で持っているのですか?

 個人で所有する場合、あるいは集団で所有する場合、あるいは行政や企業でお金を出して購入する場合があります。個人で所有し、チームを作る場合は、チームのメンバーが対等な関係になれないのを、どう乗り越えていくか、行政で購入した場合、その公共性をどうかかえていくのかという課題があります。どんな方法をとるにしろ太鼓のすばらしさを多くの人に伝えたいという気持ちを共有することが大切です。

Q.8 太鼓は、何人集まればできますか?

 和太鼓は、一人でもできないことはありませんが、二人になったらお互いの響きあいによって、お互いの力が増幅されるおもしろさがあります。その楽しさを知ってほしいのです。通常、太鼓の台数、発表の場所などを考慮すると、10人~20人くらいまでのチームが適当でしょう。


Q.9 リズム感がなくてもできますか?

 まつり工房では、赤ちゃんからお年寄りまで年齢性別に関係なく、太鼓を楽しんでもらえるようにしています。ただし、人によってそれぞれのペースがあるので、誰よりうまいとか下手とか、覚えが早いとか遅いとか、ということにとらわれずに、一歩一歩自分のペースで進んでいけば、誰でも楽しんでいけるのが和太鼓です。そして、人を感動させるのは技術ではなく、その人の表現しようとするハートです。

Q.10 もっと安い太鼓もあるけど、どこが違うのでしょうか?

 太鼓にもいろいろありますが、まず、一般的にいわれている長胴太鼓(宮太鼓)は、大人が使用するのは1.4尺~2尺が適当でしょう。ケヤキ材が一番高く、1.4尺でおよそ48万円から、2尺で174万円くらいです。胴の材質でその半額くらいのものもあります。詳しくはまつり工房の価格表をご覧ください。又、その他演奏用に使用する太鼓には締太鼓、大締め太鼓、桶胴太鼓などがあります。それぞれ用途によって、適当な商品を選ぶことがよいかと思います。


Q.11 太鼓をたたくことの魅力はなんですか?

 太鼓をたたいた時に、太鼓の振動が身体中に共鳴して包まれるような感覚になること、もう一つは人と一緒にたたいた時、そのリズムが一体になってエネルギーが沸き上がっているところ。(デモね、滅多にそういうときがないのでいつもそれを求めて練習しています)

Q.12 和太鼓は他の楽器とどう違うのですか?

 和太鼓の最大の特徴は、身体全体を使って力一杯たたける、ということでしょう。それは、同じ系列の、打楽器にはない、日本で独自に発展したものです。そこから和太鼓独特の、音量 と音色、リズム、雄壮さなどが生まれてきました。和太鼓は日本が世界に誇るべき個性を持った楽器なのです。


Q.13 流派ってあるのですが?

 私たちの考え方ですが、現在の和太鼓ブームが始まっておよそ50年、地域に太鼓グループがほとんどなかった頃から、現在はチームが5000~6000ともいわれています。
その中で、一番大きく分かれるとすれば、全国各地の伝統的な芸能をベースにして(八丈太鼓、屋台囃子、小倉祇園太鼓他)生まれた流れ。それまでジャズなどのドラムス、パーカッションをやっていた人たちが始めた太鼓の流れの2つに大別することができると思います。現在ではお互いに影響しあいながら混合している、というところでしょうか。流派を主張する人の体質として、自分だけが正しい、あるいは、ピラミッド型の集金システムをつくる人が多いのではないか、と言わなければなりません。
 本来、太鼓も自由な表現の音楽として発展していくものだと思います。そのために必要なことは、自らの表現に誇りを持ちつつも、日本中のあるいは世界中のすぐれたものに素直に感動しそこから学ぶ姿勢が必要です。今、太鼓をたたいているあなた、あるいは、始めようとしているあなたは、流派などにとらわれず、自らが感動したものをどんどん取り入れて、やがて自分にしかない表現を創りだしていってほしいと思います。