第6回ニッポン・ドド御祭in伊那

感動の舞台をありがとうございました。

 コロナ禍の「ドド御祭」は、演奏する人も観る人も、少しの覚悟と勇気が必要であったはずだ。

いつもの半分とはいえ、215人の奏者と、満員のお客さんの中で間違いなく過去6回で最高の演奏をお届けすることができた。待ち望んでいた、本来の人同士の共感への欲求が、感動を増幅させたのではないだろうか。

 終演後幾日か経ったあとも冷めやらぬ感動を伝えてくれる人が後を絶たない。心配していた採算の面でも何とかクリヤー出来たことは、出演者の皆さんがチケット販売に協力してくれたおかげです。

心から感謝申し上げます。

 

 

プログラム挨拶より 

 3年に1度、全国から、また、海外からも打ち手が集結して行われる「ニッポンドド御祭」は、今回6回目を迎える。コロナ感染拡大によって、1年延期となり、和太鼓を取り巻く状況は、まだまだ従来の姿に戻ってはいない。この3年間、あらゆるイベントが中止され、練習もままならない中で、勇気をもってエントリーしてくれた、215人の精鋭と、それを支えるスタッフ。何よりも見に来てくれた観客の皆さんに心より感謝申し上げます。

 人と人が距離をとり、接触を避けるということは、人間本来の在り方ではありません。肌をふれあい、心を通わせ、分かち合い、共感を広げる。人とのかかわりは面倒であっても、それは人が生きてゆく根源的な活力の源であるはずです。

 ドド御祭、6回目、15年を超える歴史の中で、同じ曲を共有し、高め合う仲間たちは、着実にその技量を磨き、史上最高の演奏に到達していると確信しています。日本で、世界でどこも成しえない世界最高峰の大集団演奏が信州伊那市に帰って来ました。和太鼓大迫力の振動をどうぞご堪能ください。

 世界中の人が和太鼓の響きで生命の活力が響き合えるよう、何より、世界が平和であることを願って。

       

2022年12月11日 演出プロデューサー 北原 永